イントロダクション…「おいしく食べて元気に美しく。」   

 

酒粕料理は口においしく、体にもおいしい!

 

 

 

酒粕にはすごい健康パワーがたくさんあり、かつ栄養も豊富です。

 

 

 

 

 

 

それでは酒粕を料理に使うと良い点を、七つ挙げてみましょう。

 

 

 

酒粕を料理に使うメリット7つ

 

・ 美味しくなる(アミノ酸や米由来の糖分が豊富。また他の食材を酵素で分解)

 

・ 栄養素が増す(各種酵素、ビタミンB類、必須アミノ酸が豊富)

 

・ 保存性が増す(酵母菌のアルコール。乳酸菌の乳酸などが他の菌を抑制する)

 

・ 消化、吸収、排泄がスムーズになる。(酵素で消化、吸収を助け、便通をよくする)

 

・ 健康になる(悪玉コレステロール値を下げ、血液の流れをよくする)

 

・ 美しくなる(便通が良くなり、腸内がきれいになると、肌もきれいに心も軽くなる)

 

・ 発酵のスターターとして使える(元気な清酒酵母や植物性乳酸菌が生きている)

 

 

 

 

おいしく食べて、しかも元気に美しくなって。こんな一石三丁も四丁にもなる食材が他にあるでしょうか?しかし物事には裏表両面があり陰陽があるもの。

 

次に酒粕を料理に使うデメリットと思われているものをいくつか挙げてみます。 

 

酒粕を料理に使うデメリット4つ

 

 

アルコールが含まれている(子供や妊婦が食べられない)

 

そのまま使うと見た目が悪い(お米の粒が料理全体に広がり雑な印象になりやすい)

 

独特な香りが、苦手な方もいる。

 

・新鮮な粕は季節もの、冬から春にかけて出回る。夏、手に入りにくい。

 

 

 

7つの良い点(メリット)については、料理も交えながら後の章で詳しくお話していきましょう。

 

ここでは簡単に4つのデメリットと思われているものに補足説明したいと思います。

 

 

 まずは「アルコール」ですが、確かにそのまま生で食べると充分に酔えるくらい酒粕にはアルコールが含まれています。これはメリットの旨味や保存性と表裏一体です。しかしこれは、小さい子供や妊婦さんの為に気になるときには、料理の時にしっかりと火を加えて、熱することによりアルコールを飛ばすことが出来ますので問題ありません。

 

 

 

次に「そのまま使うと見た目が悪い」という点は、あらかじめすり鉢やフードプロセッサーで滑らかにしたり、白いソースに溶け込ませて使ったり、もしくは逆にそのままの形を生かしたり。という方法で料理に使うことが出来ます。

 

 

 

「独特な香りが苦手」というかたにも前述の2点の組み合わせでかなり解決できます。さらに油と共に熱を加えることにより、逆に独特の香りが香ばしさやチーズのような香りに変化し、楽しむことが出来ます。

 

 

また「酒粕は冬できるもの」ですが、保存性が高いので、密閉冷蔵すれば、そのまま1年以上持ちます。地域によっては夏に、「練り粕」が売られている所もあります。これは、冬出来た粕を夏まで熟成させ、トロリとし半分溶けかかった形状の粕で、新鮮な粕に比べてよりマイルドで旨味や甘みが強いのが特徴です。さらに一年、常温で熟成させたものを「熟成粕」または「古粕」と呼びます。いわゆる「奈良漬け」様の粕です。色は濃い茶色になり、香りはカラメル香。味は、若干の苦味と濃い旨味に複雑な熟成味があり、中国の紹興酒のような風味です。このように酒粕は、実は冬だけに限らず、春夏秋冬と熟成の変化とともに、一年中楽しめるものなのです。

 

 

 

 いかがでしょう。これでデメリットと思われていたものがかなり解決したのではないでしょうか?調理法と工夫によって、それが逆にメリットになりえるのが酒粕の懐の深さでしょう。

酒粕料理は、作るたびに新しい発見のある不思議さと、奥深さを持った美味しさです。料理の主役として素材そのもののおいしさはもちろん、脇役として野菜や魚などの他の食材もおいしく変身させてくれます。また背景として料理全体に溶け込みながらも、太陽の様にその存在感を輝かせます。それはまるでアカデミー賞受賞映画の監督・脚本・主演をすべてこなすスーパースターのようです。そんなスーパースターの多少のアクは、逆に魅力の一部。その人の個性的なゆえの、素晴らしい表現の裏表。でもあります。

 

 

 

さて、いよいよ酒粕の魅力の中身についてお話していきたいと思います。 

 

 

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