■自然の輪に中に生きる酒造り

 

 

しかし、これはお米の田んぼの話しだけでなく、水にも繋がって行きます。

 私たちが生きる上でなくてはならない良質の水。この安心して飲める良質の水も、さらに大きな周りの自然環境が育んでくれます。私たちが日々使う、洗剤、石鹸、シャンプーなどの科学的なものの排水、それらを作る工場排水、また生活からでるゴミの問題。生活で使う電気をどうやって発電するのか、原発なのか自然エネルギーなのか、など。目の前の快適な生活は、全て巡り巡って自分達の生活や健康、子供達の命にまで繋がっています。

 

社会の輪


 これは現在の大きな社会システム全体の問題ですが、突然、このシステムを変えようと言っているのではありません。また力押しでは、さらに多大なエネルギーが必要になります。変えるべきは私たちの目の前の生活、生き方ではないでしょうか?目の前で、何を選び、消費し、食べるか。が世の中を変えます。たとえ環境に悪影響を及ぼす方法とその商品が作られていても、私たちがそれを買わなければ、そもそもその企業は存続しえません。

 

消費という名の投票


 現在の金融資本主義の社会では私たちは、消費という名の、投票を毎日しています。それを「買う」行為とはつまり、その商品、作り方、またはその企業活動に賛成している。のと同じことです。おいしくて健康的なものを作るとは、生産者のみならず、消費者である私たちもそこの参加しているのです。

 

 私たちが日々「自然と共に生きる。」と言う意識を持って、自然なものを選択していくことが、めぐり巡って、豊かな自然を育み、良質の水が循環し、おいしいお米ができ、微生物とともにお酒が醸され、おいしい酒粕につながっていきます。

 

  酒の話しから随分脱線してしまいましたが、これは「おいしくて食べて元気にきれいに」という本来全ての「食」に有るべき、自然な姿である為に、欠かすことのできない私たちの大切な意識です。

 

なかじ